2017年、アイルランド・アメリカ・イギリス合作の映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』。
ユダヤ教のコミュニティで育った二人の女性の、信仰の中における同性の愛。
そして、生き方や自由を探る物語です。
ここでは、あらすじや筆者が実際に観た感想、さらに無料で観る方法も紹介します。
『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』基本情報
- 2017年、アイルランド・アメリカ・イギリス合作。2020年日本公開。
- 原題 :『Disobedience』(不従順)
- 監督 :セバスティアン・レリオ
- 原作 :ナオミ・アルダーマン
- 音楽 :マシュー・ハーバート
キャスト
- ロニート・クリシュナー(父がユダヤ教指導者の女性):レイチェル・ワイズ
- エスティ・クパーマン(ロニートの幼なじみの女性) :レイチェル・マクアダムス
- ドヴィッド・クパーマン(後継者でエスティの夫) :アレッサンドロ・ニヴォラ
『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』ストーリー
厳格なユダヤ教のコミュニティで生まれ育った、ロニートとエスティ。
二人の女性はお互い惹かれあっていたが、ロニートはユダヤ教指導者の父と信仰を捨てて故郷を去り、ニューヨークでカメラマンとして活躍していた。
一方、エスティは幼なじみでコミュニティの後継者と期待される、ドヴィッドと結婚。
ユダヤの掟に従って生きる教師として、信仰を守り、尊敬する夫との安定した結婚生活が幸せだと思い込もうとしていた。
指導者である父の突然の死によって、故郷に戻ったロニート。
そして運命的に再び出会った二人は、偽りの自分を捨てて本能的にお互いを求めあい、「本当の自分」を取り戻そうとするが・・。
『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』感想
「ユダヤ教のコミュニティ」という、自分とは全く縁もゆかりもない世界について、多少なりとも垣間見れて興味深かった。
既婚女性は、人前では自分の髪を見せずにカツラ(ウィッグ)を必ず被るとか。
本当は女性が好きなのに、同性婚を禁じるコミュニティの掟に従い、後継候補のドヴィッドと結婚したエスティ。
映画の中では、男性である夫のドヴィッドと、さらにずっと愛していた女性のロニートと、両方とセックスする場面が描かれていた。
その辺りの描写にも、エスティの性向がよく窺われた。
日本人にはなじみの少ないユダヤ教に関する話だけど、日本においても、世間体などから好きでもない異性との結婚をしてしまう同性愛者も、少なからずいるのかも知れない。
また、エスティが教師として勤務する学校に告げ口が入ったり、ロニートがコミュニティの人に冷たい目を向けられたりと、日本の社会にも似通っている所が感じられて、された方は気分が悪いけどある種の親近感を感じた。
二人の女性がホテルで愛し合った後、ロニートがエスティの写真を撮ろうとする場面。
嫌がりながらもカメラの方に横顔を向ける、ウィッグを取ったエスティの表情が魅力的だった。
あと、外国人はタバコの吸い方が、とても様になってて格好良い。
自分は全くタバコ吸わないけど、日本における昨今の「喫煙者イジメ」はちょっと度を過ぎてると思うし、喫煙は一つの文化として、他人に迷惑を掛けなければきちんと認められて然るべき。
また、この映画で描かれてる主要なテーマである同性愛、さらに個人の自由に関しても同様にそうあって欲しい。
難しいとは思うけど、経済や効率一辺倒ではなく、豊かさや大らかさ・多様性が認められる社会へと徐々にでも進んで行くことを望みたい。
「あなたは自由だ」と、夫ドヴィッドに言われたエスティ。
あのラストは、結局どういうことなんだろう?
ロニートはともかくエスティの選択は、視聴者の想像にお任せしますって事かな。
『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』を無料で観る方法は?
『U-NEXT』では、『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』を550円分のポイントで視聴できます。
(2020年11月現在「12月2日 23:59まで」となっていて、その後はどうなるか不明ですが・・)
【追記】
12月以降配信が中止されてましたが、2021年1月現在、440円分のポイントで観られるようになってます。
ただし、無料登録すると600円分のポイントがもらえるので、実質タダで『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』を観られます。
(※本ページの情報は2021年1月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)
またAmazonでは、399円でレンタル視聴できます(2021年1月9日現在)。
まとめ
以上、映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』のあらすじ&感想、無料で観る方法について見てきました。
信仰や宗教に関する詳細な描写はほとんどなく、二人の女性の愛を描く映画として、広く受け入れられる作品だと思います。