2021年のアメリカ映画『ノマドランド』。
家や夫を失った一人の女性が、現代のノマド(放浪の民)として、車で移動しながら暮らしていく様子を描いたドラマ映画ですね。
ベネチア国際映画祭の「金獅子賞」やアカデミー賞など、多くの賞を受賞し、高い評価を受けている作品だとか。
ここでは、『ノマドランド』の概要やストーリーなどの基本情報、筆者が観てみた感想、配信動画を無料で観る方法についても紹介していきます。
『ノマドランド』基本情報
- 2021年、アメリカ
- 2021年3月26日、日本公開
- 上映時間108分
- 原作 :ジェシカ・ブルーダー著『ノマド 漂流する高齢労働者たち』(春秋社刊)
- 監督・脚本:クロエ・ジャオ
- 音楽 :ルドヴィコ・エイナウディ
キャスト
- ファーン(ノマドとして暮らす女性):フランシス・マクドーマンド
- デイブ(ファーンと出会った男性) :デヴィッド・ストラザーン
- リンダ(ノマドの女性) :リンダ・メイ
- スワンキー(ノマドの高齢女性) :シャーリーン・スワンキー
- ボブ(ノマドの男性) :ボブ・ウェルズ
『ノマドランド』ストーリー
企業の破たんと共に、長年住み慣れたネバタ州の住居も失ったファーンは、キャンピングカーに亡き夫との思い出を詰め込んで、〈現代のノマド=遊牧民〉として、季節労働の現場を渡り歩く。
その日、その日を懸命に乗り越えながら、往く先々で出会うノマドたちとの心の交流と共に、誇りを持った彼女の自由な旅は続いていく──。
(公式サイト)
『ノマドランド』感想
最初から最後まで、期間にして一年以上になる、主人公ファーンのリアルな「ノマド・ライフ」が淡々と綴られている。
家を持たず車を住まいとして、場所を移動しつつあちこちで短期の労働をしながら暮らす、現代の「ノマド(放浪の民)」としての生活。
個人的には、あちこち住めて気楽だと思う反面、実際にはとてもやる気にはなれない。
通常、乗るためだけの道具である「車」を生活の場にすること。
中で簡単な食事を作って物を食べ、寝床を用意して寝て、映像にもあったけどバケツで排泄もしなければならない。
車のメンテナンスはもちろんのこと、自分で車を改造したりもする。
それだけならまだしも、食器や炊事道具、寝具や衣類など、生活に必要なあらゆるものを積み込み、車の中のスペースはごちゃごちゃして、不潔な生活感があふれ辟易する。
自分的には、車はあくまでも移動するためだけのものにして、衣食住は家で済ませたいと思った。
アマゾンの倉庫や、石の販売、ハンバーガー店など、ノマドとして暮らすためにあちこちで不安定な仕事を続けるファーン。
自分も会社員になったことはほとんどなく、バイトを転々としてきたので、身につまされるものがあるが・・。
ノマドとなっているのは、多くが様々な理由で社会からはじき出された中高年の人々。
苦しい生活の中でも、お互い助け合いながら、穏やかに日々を過ごしていく様子はちょっと良いかなとも思えた。
ノマド仲間として知り合ったデイブや、良い暮らしをしている姉からも、一緒に家に住もうと誘われたものの・・。
ファーンは、ノマドとして生きることを選んだ。
終盤のボブの言葉にあるように、ノマドは悲しみや喪失感をそれぞれ抱えている。
夫や家や定職を失ったファーンも、これ以上、やみくもに「所有しない」生き方を望んだのだろうか。
大きな出来事がなく、終始ファーンはじめノマド達の穏やかな暮らしぶりが流れていく。
その映像を追いながら、異なる社会に住む私たちにも、これまでの価値観や生き方を見直すきっかけになるような作品。
『ノマドランド』を無料で観るには?
『ノマドランド』は動画配信サービス『 U-NEXT 』で、399円分のポイントを支払って観ることができます。
ただし、無料登録するだけで600円分のポイントがもらえるので、それを使って実質タダで本作品を視聴できます。
また、料金が発生する前に、解約もいつでも可能です。
(※本ページの情報は2021年7月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)
まとめ
以上、映画『ノマドランド』の概要やストーリー、筆者が観てみた感想、無料で観る方法についても紹介してきました。
刺激的な場面は皆無なものの、異国の人たちの私たちとは違った生き方を通して、人生について考えるには良い映画ではないかと思います。
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