『ディア・ペイシェント』第9回あらすじ&感想【座間の苦悩と誇り】

『ディア・ペイシェント』第9回あらすじ&感想【座間の苦悩と誇り】

2020年夏期のNHKドラマ10『ディア・ペイシェント ~絆のカルテ~』。

 

いよいよ放送も、残りあと2回。

トラブル続きの主人公・真野千晶や同僚医師、認知症の母親など千晶の家族。

さらに最凶モンスターペイシェント・座間と病院との関係および正体などなど・・。

物語のクライマックスに向けて、それぞれに果たしてどんな結末が待ち受けているのか、ますます興味深くなってきましたね。

 

ここでは、第9回のあらすじ&感想をまとめていきます。

 

目次

『ディア・ペイシェント』ドラマ概要

『ディア・ペイシェント ~絆のカルテ~』のスタッフや主要キャスト、ドラマの概要などについては、以下の記事をどうぞ。

 

あわせて読みたい
『ディア・ペイシェント』ってどんなドラマ?言葉の意味は? 2020年7月から放映開始のNHKドラマ『ディア・ペイシェント ~絆のカルテ~』。タイトルの意味やどんなドラマなのか、疑問を抱いた人もいるかと思います。ここでは「ディア・ペイシェント」という言葉の意味や、ドラマの概要について見ていきます。

 

第9回ゲスト出演

  • 香田綾乃 (女性患者)  :小林きな子
  • 金田多香美(カネゴンの妻):西原亜希

 

第9回『それぞれの矜持』

あらすじ

陽子(内田有紀)の死は、佐々井記念病院に様々な混乱を生み出した。

 

院長の佐々井(石黒賢)と事務長の高峰(升毅)は、経営方針の違いを巡って対立を深めていた。

そのような中、同僚医師の金田(浅香航大)がモンスター患者に包丁で刺され、重傷を負うという事件が起きる。

次から次へと降りかかる院内の問題は、高峰の更迭という結果を招くことに。

 

一方、座間敦司(田中哲司)の行動が気になった千晶(貫地谷しほり)は、座間の家を訪れる。

そこには、貧困の中寝たきりの母を介護し、心中をしようとする座間の姿があった。

 

座間の抱えている問題を直視した千晶は、助けになりたいと申し出るが、座間から断られる。

 

(公式HP)

 

いなかのゆーいちの勝手な視聴前妄想

タイトルは『それぞれの矜持』。

 

第6回で千晶に、「自分は母親を施設に入れるような、鬼畜な真似はしませんがね」と迫った座間。

どんなに過酷でも一人で母を介護し、自分の素性を知られた千晶からの助けなど、絶対受けないという「矜持」なのだろう。

 

一方の千晶や、モンスターペイシェントに刺されるカネゴンの矜持って何だろう?

 

混乱の度を増していく佐々井記念病院の中で、院長(石黒賢)はマトモな人で終わりそう。

更迭される事務長は、きっとただでは引き下がらないのだろう。

この人と、「手下」的な事務局主任は誰が見ても怪しそうだけど・・。座間とつながってるのは、もっと意外な人だろうか?

 

涙をこぼしながら、母親の車いすを押して崖に進んでいく座間。

そのまま落ちるのか?やっぱり踏みとどまって引き返すのか?

それとも千晶に見つかって、大事にならずに済むのかな?

 

視聴後感想

今回はまるで手のひらを返したように、座間の弱さが描かれた回だった。

 

序盤の診察場面でさっそく登場。千晶に盗んだマニュアルについて責められ、いつものように逆切れする座間。

しかしその後の場面では、自分の母親の診察で自宅に来た医師に、高飛車な態度を取られる。

「すいません」と敬語で従い、言われた通り窓を開ける座間。

 

病院の前で事務局主任の沼田と話してる所で、千晶を見つけると、ササッと走り去ってしまった。

千晶いわく、自分の顔を見て逃げ出す座間は初めてらしい。

 

直前まで親密そうに座間と話してたのに、「逃げられてしまって・・」と、千晶に不自然な説明をする沼田。

やっぱりこの人を怪しげに描いてるけど、次回で座間との関係が明らかになるのかな。

 

さらに座間と老母のシーン。

一緒に海へドライブしてかいがいしく海鮮丼を食べさせ、涙を流しながら車いすを押して、海岸の崖へと向かっていった。

 

背景の広い海と晴れやかな青空。そして状況も分からないものの、好きなマグロを食べてうっすらと笑みを浮かべている老婆。

そんな中でただ一人、深い心の闇と苦しみにとらわれた座間との対比が鮮やかで、印象的な場面だった。

 

その後の診察で、千晶にお土産を渡そうとするが拒否され、「あんたなんかに、俺の気持ちなんて分からないだろ」と捨て台詞を吐いて診察も受けずに去る。

落としたレシートの購入履歴に、練炭・ロープ・包丁など、自殺を思わせる道具が。

 

そして最後の場面。わざわざ座間の粗末な家に出向き、老母のうめき声を聞いて、中に入ってしまう千晶。

患者に寄り添うのが医者の使命とは言っても、自分を散々いじめたあの最凶モンスターペイシェントの巣窟に、わざわざ乗り込むとは・・。

 

土砂降りの雨と雷鳴がとどろく中、いつ座間が現れるか、観てる側には恐怖の時がしばらく流れハラハラした後、ついに登場。

千晶の申し出に対し、

「貧乏人だって、誇りってものがあるんだよ!」

「高い所にいる奴には分からないだろう!そういう同情や憐れみで、傷つく人間がいるってことが!」

 

自分も正社員になった事はほとんどなく、非正規のワーキングプア状態がずっと続いてこの年まで生きてきたけど・・。たとえ能力や収入は低くても、誇りは持っていたいですね。

でも世の中には、「社会という枠組みから、こぼれ落ちそうになって」生きている人も多くいるのが現実。

 

生活のために、誇りやその他大切な、色んなものを捨てざるを得ないような状況の多くの人達。

メディアなどでは報じられず、私達が知らない(または見ようとしない)所で、人知れずもがき苦しんだりしながら存在している人達が、きっと数多くいるのだろう。

 

 

それ以外の大きなイベントとしては、カネゴンが肥満気味の女性患者に刺された。

この人には、「誇り」なんてものは大した意味は無いのかも。

高い誇りや信念を持つ人と、その真逆の人が一緒にいると、色々と摩擦が起きますね。

それにしても、カネゴンの奥さん(西原亜希)が意外と地味・・。

 

高峰事務長、いつも千晶に悪意を持った態度で接したように思うけど・・。

最後の場面では、「あなた方が考えてるほど、病院の経営は甘くはない」と言う言葉を残し、潔く去っていった。

病院に残る選択肢も残されていたが、自分の「矜持」を通したという事か。

この消え方だったら、この人が「クロ」って訳ではないのかな。

 

そして、千晶のお母さんは「誤嚥」のトラブルで入院してしまう。

娘として、母との残り時間を一緒に過ごすために、病院を辞める決意をしようとする千晶だが・・。

果たして実際にそうなるのか、それとも陽子先生の遺志を継ぎ、やっぱり病院に残るのか。

 

一気にガラッと、座間の「ざま」が描かれた今回。

これまで徹底的に、「最凶モンスターペイシェント」の絶対的な悪として登場してきた座間だったが、今回はこれでもかと繰り返し、過酷な状況や苦しみが描写されていた。

 

「どんなに悪そうに思える人間でも、抱えている弱さや苦しみ」

「他人を見る私たちの差別や偏見」

みたいなものを考えさせるようなメッセージが、込められているのかな。

  

まとめ

以上、『ディア・ペイシェント ~絆のカルテ~』第9回のあらすじ&感想をまとめてみました。

 

次回はいよいよ最終回。

座間の正体、そして千晶のこれからなどについて、どんな決着が待っているのか楽しみですね。

  

『U-NEXT』は31日間無料体験、見放題作品数No.1。

もらえるポイントで『ディア・ペイシェント』ほか、NHKオンデマンドの様々なコンテンツも観れます。

また、おトクな料金で、原作ほか電子書籍も購読可能です。

 

 

※本ページの情報は2020年9月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

 

『ディア・ペイシェント』関連記事

ドラマ概要

 

各話あらすじ&感想

 

 

『ディア・ペイシェント』最終回あらすじ&感想

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次